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2022.02.17


The United States vs. Billie Holiday

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“ザ・ユナイテッド・ステイツ VS. ビリー・ホリデイ” 予告編。

 

 

 

 

 

 

 

“ウエスト・サイド・ストーリー” 予告編。

 

 

 

 

 

 

 

“ヴィム・ヴェンダースプロデュース/ブルーノート・ストーリー” 予告編。

 

 

 

 

 

 

 

“アメリカン・ユートピア” 予告編。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“ザ・ユナイテッド・ステイツ VS. ビリー・ホリデイ” 予告編。

 

 

 

 

 

 

 

“ウエスト・サイド・ストーリー” 予告編。

 

 

 

 

 

 

 

“ヴィム・ヴェンダースプロデュース/ブルーノート・ストーリー” 予告編。

 

 

 

 

 

 

 

“アメリカン・ユートピア” 予告編。

2022.02.17
The United States vs. Billie Holiday

久しぶりの更新ですが、今回も映画の話となります。

 

昨年末に上映されたコルトレーンのドキュメンタリー映画『CHASING TRANE』に続き、只今上映中のビリー・ホリデイを題材にした『ザ・ユナイテッド・ステイツ VS. ビリー・ホリデイ』、そして3月にはヴィム・ヴェンダース製作による『ヴィム・ヴェンダースプロデュース/ブルーノート・ストーリー』が公開。

 

ジャズ関連のみならず最近は音楽関連の映画が立て続けに公開され、私達ミュージック・ラヴァーとしては嬉しい限りです!

 

 

 

というわけで、早速『ザ・ユナイテッド・ステイツ VS. ビリー・ホリデイ』、観てきました。

 

監督は『大統領の執事の涙』、『プレシャス』で知られるアカデミー監督のリー・ダニエルズ。

 

黒人差別を告発する歌であり、黒人リンチ殺人事件の惨状を歌った歌であり、『南部の木には奇妙な果実がなる。血が葉を濡らし根にしたたる。黒い体が揺れている、南部のそよ風に。ポプラの木々に下がる奇妙な果実』という衝撃的な歌詞で始まるジャズ・シンガー、ビリー・ホリデイの代表的なレパートリー、『奇妙な果実』。

 

麻薬、アルコール依存、恋人からの暴力、女性とも関係を持ち、波乱万丈の人生を送る中、公民権運動の先導者とみなされアメリカ政府の標的とされ、常に監視下に置れながらも生涯この『奇妙な果実』を歌うことをやめなかった彼女の半生を描いた作品。

 

これからご覧になられる方もいらっしゃるでしょうし、ストーリーはこのくらいにしておき、

 

ビリー・ホリデイを演じたのはアンドラ・デイ。

 

私はこのアンドラ・デイという人は知らなかったのですが、本職はR&Bシンガーだそうで、アマチュア時代、スティービー・ワンダーの目に留まり(最初はスティービーの奥様がショッピング・モールで歌っていた彼女を発見、スティービーに紹介)デビューを果たしたという経歴を持つ実力派シンガーで、この映画が女優としては初出演。

 

しかしながら、このアンドラ・デイが素晴らしかった。

 

初出演ながら、熱演、ハスキーがかった歌声がビリー・ホリデイのイメージを崩すことなく抜群の歌唱力で『奇妙な果実』を歌い切ります。

 

そしてふとした表情もどこかビリー・ホリデイのジャケット写真に似ていると思わせてしまい、私はもちろんビリー・ホイデイのプライベートでの動く姿を見たことはありませんが、アンドラ・デイが演じる一つ一つの仕草があたかもホリデイを見ているような錯覚に陥ってしまわせる彼女の演技に魅力を感じました。

 

ショッピング・モールで歌っていた彼女が本作でアカデミー賞主演女優賞にノミネート、まさにアメリカン・ドリームです。

 

そうそう、一瞬出てくるサッチモはそっくり、レスター・ヤングはイメージよりカッコ良すぎましたねw。

 

あまり期待せずに観に行ったのですが非常に素晴らしい作品でした。

 

 

スピルバーグの『ウエスト・サイド・ストーリー』も良かったなぁ。

 

ジャズ・スタンダードも多く生み出しているレナード・バーンスタインの名曲と圧巻のダンス・シーンで150分があっという間。

 

 

そして来月は、『パリ・テキサス』や『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』で知られる、あのヴィム・ヴェンダース、プロデュースによる『ヴィム・ヴェンダースプロデュース/ブルーノート・ストーリー』が公開。

 

こちらはドキュメンタリー・タッチでブルー・ノートを立ち上げたアルフレッド・ライオンとフランシス・ウルフに焦点を当てたストーリーのようです。

 

ヴィム・ヴェンダースのブルーノート!

 

非常に楽しみです!!

 

1週間限定上映というスタイルで3月から順次全国公開のようなので皆さん、お見逃しなく!

こちらのレヴューは次回のアーカイブで。

 

 

音楽映画、まだあった!

 

ジャズじゃぁございませんが、もう何度も観てる、何度見ても鳥肌が立つ、スパイク・リー監督、デヴィッド・バーンの『アメリカン・ユートピア』がスパイク・リー、デヴィッド・バーンの対談映像付きで3月再上映!

 

これも見に行かねば!!

 

 

レコードと映画に散財してますが、皆さんも家でレコードばっか聞いてないでたまには映画館、行ってくださいね!!